長野県ヤングケアラー支援機関連絡会を開催しました

2月7日(金)に松本市浅間温泉文化センターにて「長野県ヤングケアラー支援機関連絡会」を開催したところ、県市町村行政、関係機関団体、報道機関、地域住民等40名の皆さんにご参加いただきました。当日はそれぞれのお立場の中で見えるヤングケアラー支援について熱心にご発言をいただきました。

会議では、県及び県社協のヤングケアラーコーディネーターから「長野県におけるヤングケアラー支援の現状」についてお話をさせていただきました。その中でも、令和4年の実態調査の結果、「ヤングケアラーと自覚している」と答えた児童生徒が約1,000名いることが明らかとなり、令和5年にヤングケアラーコーディネーターを配置し、総合相談窓口の設置や研修会の実施等ヤングケアラー支援に向けて様々な取組をしていることをご報告しました。

また、会議の中では「ヤングケアラーを支える為に必要な支援」と題して一般社団法人生活互助支援の会代表で元ヤングケアラーの美齊津康弘さんにご講演をいただきました。

美齊津さんからは元ヤングケアラーとしての体験談をお話いただき、「誰にも分かってもらえない」「神様から見放された」「もうどうだっていい」と高校生の頃に感じていた心境をお話いただきました。

そのうえで、誰にも悟られないように隠していたり、適応力が高くて周囲に気付かれないことが多いヤングケアラーが孤立しないために、「気付く」「つながる」「寄り添う」ことが周囲の大人には求められており、子どもの話を聞いてあたたかな言葉をかけてくれる【そよ風のような支援】が重要であることをお話いただきました。

意見交換では、ヤングケアラーコーディネーターを配置している自治体や教育機関、福祉や介護、医療等に係る専門職能団体、多文化共生機関など13機関団体の方にご参加をいただき、それぞれのお立場の中で見えるヤングケアラー支援についてご発言をいただきました。

それぞれからご発言をいただくなかで、まだまだ周知や理解が足りていないヤングケアラーについて啓発を進め、目の前の子どもに対して過度な負担により権利が守られていない状態『かもしれない』という客観的な見立てを持ちながら、この場に集った機関団体等が連携して、ひとりでも多くの子ども達の未来のために共に行動していくことを確認しました。

なお、当日の連絡会の様子は信濃毎日新聞デジタル版でも取材されておりますので併せてご覧ください。

ヤングケアラーの支援機関集う「連絡会」 長野県が松本市で開催|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト

加えて、連絡会の動画配信をご希望の方は、長野県ヤングケアラーコーディネーターまで「長野県ヤングケアラー支援機関連絡会、動画配信希望」とご連絡をお願いします。(連絡先:kikaku@nsyakyo.or.jp