3月11日、南箕輪村の大芝高原にある「森の学び舎」に上伊那ブロックの社協に所属するコミュニティソーシャルワーカーが集い、フューチャー・デザイン・ワークショップ(FDWS)を行いました。
まずグループごとに大芝高原内を歩き、「自然」「人」「文化・社会」というテーマで現在の大芝高原を共有しました。そのあと、この大芝高原の豊かな環境は、約130年前に南箕輪尋常小学校の校長先生が主体となり村民の手で木を植えたことが始まりであることを紹介し、参加者全員で130年前の歴史に思いをはせました。
そして参加者は、130年先の2155年に未来トリップし、あらためて「自然」「人」「文化・社会」のテーマごとに「2155年の大芝高原の今」を描きました。
そして最後に、2155年から130年前の関係者に向けて「手放してくれてありがとう」「残してくれてありがとう」「創ってくれてありがとう」という感謝をグループごとに出し合い、このワークショップを通じて、現代の取組を将来視点で俯瞰することができました。
ソーシャルワークは、個別支援と地域づくりの場面においてとかく近視眼的になりがちです。しかし、FDWSを通じて未来人の視点を獲得することで、その場面や社会との関係を俯瞰することができ、真に必要な実践とは何かが見えてきました。
今回未来トリップした2155年3月11日は、東日本大震災から144年が経った日でした。2155年においてもなお原発事故の影響が残る福島の現状を共有したうえで、14時46分、参加者全員で震災の犠牲者に黙とうをささげました。




